アリエクの電動自転車・モペット・電動キックボードは日本で乗れる?基準と確かめ方
約8分で読めますXXV Ali総合研究所 編集部
アリエクの電動自転車やモペット、電動キックボードは、見た目や商品名ではなく、法令の基準に当てはまるかで扱いが決まります。基準に合わないものは自転車ではなく原動機付自転車や自動車として扱われ、免許やナンバーなどが必要になります。この記事では、警察庁・国土交通省・国民生活センターの原文の文言を引きながら、買う前に確かめることを説明します。
この記事の要点
- 電動アシスト自転車は、施行規則の基準(アシスト比率・24km/hで補助が止まる等)に当てはまるものだけが「自転車」
- スロットル付きや基準に合わないものは、警察庁の説明では「一般原動機付自転車」や「自動車」
- ペダルだけでこいでも、ペダル付き電動バイクの「運転」に当たると法律で明確にされた
- 電動キックボード等は、車体の大きさ・出力・最高速度などの基準をすべて満たすものだけが特定小型原動機付自転車
- 国民生活センターのテストでは、ネットで売られた「電動アシスト自転車」10銘柄中9銘柄が基準を超えていた
目次▾
先に結論:「どの車両に当たるか」は商品名では決まらない
アリエクで「電動アシスト自転車」「e-bike」「モペット」「電動スクーター」と書かれていても、その名前で法律上の扱いが決まるわけではありません。道路交通法とその施行規則の基準に当てはまるかで、自転車・特定小型原動機付自転車・一般原動機付自転車・自動車のどれかに分かれます。
xxv.jp は実物を試しておらず、個々の商品がどの区分に当たるかは判断しません。この記事では、公的機関の原文の文言を引用し、買う前にどこを確かめればよいかをまとめます。最終的な判断が必要なときは、警察署や販売事業者に確認してください。
| 商品ページでよく見る呼び方 | 公的機関の原文での扱い(要旨) |
|---|---|
| 電動アシスト自転車 | 施行規則第1条の3の基準に当てはまれば自転車。当てはまらなければ「一般原動機付自転車」や「自動車」 |
| モペット・フル電動自転車 | 警視庁は「一般原付以上の車両に当たりますので、運転をするには運転免許の取得が必要」と説明 |
| 電動キックボード | 施行規則の基準をすべて満たすものだけが特定小型原動機付自転車。満たさなければ一般原動機付自転車か自動車 |
電動アシスト自転車の基準:アシスト比率と24km/h
電動アシスト自転車として「自転車」に当たるのは、道路交通法施行規則第1条の3の基準に当てはまるものです。条文の要点は次のとおりです(e-Gov法令検索で2026年10月12日に確認)。
| 条文の項目 | 内容 |
|---|---|
| 原動機 | 電動機であること |
| 10km/h未満のアシスト比率 | 人の力に対して「二」以下(リヤカーをけん引する三輪・四輪は別の数値) |
| 10km/h以上24km/h未満 | 「走行速度…から十を減じて得た数値を七で除したものを二から減じた数値」以下 |
| 24km/h以上 | 「原動機を用いて人の力を補う力が加わらないこと」 |
| 改造 | 上の条件に当てはまらないものに「改造することが容易でない構造であること」 |
| 安全 | 補助する機能が「円滑に働き」、安全な運転に支障が生じるおそれがないこと |
警察庁の「自転車の安全利用の促進」のページは、「ペダルと原動機を備える車両であっても、スロットルが備えられているものや、駆動補助機付自転車(いわゆる電動アシスト自転車)の基準に適合しないものは、『自転車』ではなく、『一般原動機付自転車』や『自動車』です」と書いています。
国民生活センターの2023年10月の発表は、スロットルを取り外したり付けたりできるものについて、「スロットルを外したとしても道路交通法上の電動アシスト自転車には該当しません」としています。購入後にアシストが止まる速度を変えられることや、スロットル付きから仕様を変えられることをうたう商品は、基準に適合していない可能性があるので慎重に確認するよう呼びかけています。
モペット(ペダル付き電動バイク)はペダルだけでも「運転」
ペダルとモーターの両方を持ち、モーターだけでも走れるものは、ペダルだけでこいでも原動機付自転車などの「運転」に当たります。2024年の道路交通法の改正で、このことが条文で明確にされました。
警察庁の説明資料(2024年6月)によると、改正後の道路交通法第2条第1項第17号の「運転」には、「原動機に加えてペダルその他の人の力により走行させることができる装置を備えている自動車又は原動機付自転車にあつては当該装置を用いて走行させる場合を含む」と書き加えられました。同じ資料は、改正の背景として、一般原動機付自転車等に当たるのに「電動アシスト自転車」といった不適切な表記でネットなどで売られていること、取り締まりで「自転車だと思っていた」と話す人が多いことを挙げています。
警視庁は、ペダル付き電動バイクを道路で運転するには次の「全て」が必要だと説明しています。
- ナンバープレートの表示
- 当該バイクを運転できる運転免許を受けていることと免許証の携帯
- 保安基準に適合した制動装置(前後輪)、前照灯、制動灯、尾灯、番号灯、後写鏡、方向指示器、警音器等
- 自賠責保険または共済の契約
- 乗車用ヘルメットの着用
警察庁の通達(2024年10月)は、蓄電池の電気が足りない・外しているなどで一時的にモーターを使えない場合も、構造としてモーターを使えるものは「自動車又は原動機付自転車に該当する」としています。
電動キックボード等:特定小型原動機付自転車の要件
電動キックボードなどは、施行規則の基準をすべて満たすものだけが「特定小型原動機付自転車」になり、16歳以上なら運転免許なしで運転できます。警察庁のページにある基準は次のとおりです。
| 項目 | 基準 |
|---|---|
| 大きさ | 長さ190cm以下・幅60cm以下 |
| 原動機 | 定格出力0.60kW以下の電動機 |
| 速度 | 20km/hを超える速度を出すことができない |
| 設定 | 走行中に最高速度の設定を変更することができない |
| 変速 | AT機構 |
| 灯火 | 保安基準第66条の17の最高速度表示灯 |
警察庁は「これらの基準を満たさないものは、形状が電動キックボード等であっても、特定小型原動機付自転車にはならず」、その区分(一般原動機付自転車または自動車)のルールが適用されるとしています。特定小型原動機付自転車でも、保安基準への適合、自賠責保険(共済)への加入、ナンバープレートの取り付けが必要です。
国土交通省は、保安基準への適合を民間の機関が確かめる「性能等確認制度」を設け、確認された型式の一覧と、市場から抜き取った試験で保安基準不適合が確認された車両の一覧を公開しています(2026年10月時点)。警察庁のページは「性能等確認済シール等が付けられているものは、この基準を満たしてます」としています。
買う前に確かめること
商品ページの「公道走行可」「自転車として登録可」といった文言だけでは判断できません。国民生活センターが2023年にネット通販で買った10銘柄を調べたところ、10銘柄すべての販売サイトに道路の通行ができる旨の明示やほのめかしがあり、9銘柄はアシスト比率が上限を超えていました。
- スロットル(握る・押すとペダルなしで進む装置)があるか: 写真と仕様欄で見る。取り外し式でも電動アシスト自転車には当たらないとされています。
- アシストが止まる速度: 仕様欄の「速度制限」「Max speed」が24km/hを超えていないか。同じテストでは45km/h・65km/hに設定された物がありました。
- 型式認定(TSマーク): 国民生活センターと警視庁は、電動アシスト自転車を買うときの目安に型式認定のTSマークを挙げています。型番で日本交通管理技術協会の「型式認定対象品検索」を調べる方法もあります。
- 電動キックボード: 性能等確認済シールが付く型式か、国土交通省の一覧で型式名を探す。
- 充電器: 同じテストでは10銘柄中7銘柄で、バッテリーや充電器のPSEマーク等の表示が不十分でした。コンセントにつなぐ充電器はPSEマークと届出事業者名を見ます(PSEマークの確かめ方)。
答えが分からない点は、ストアに質問し、返事を注文ページのメッセージに残しておきます。ヘルメットの安全マークはヘルメットの記事、ライトはサイコン・ライトの記事にまとめています。
総額・届く日数・返品の考え方
電動自転車は高額で重いため、送料と税金で総額が大きく変わります。
- 商品代に送料を足す(送料の考え方)。
- トップのクーポン一覧で使えるクーポンを探し、クーポンの種類と併用で条件を確かめて引く。
- 関税・消費税を足す。個人で使う物の課税価格は支払額×0.6が原則で、合計1万円を超えると税金がかかります(2026年10月時点)。この0.6倍の特例は2028年3月末で廃止されます(関税の記事)。
- 組み立て・点検の費用、原付に当たる場合はナンバー・自賠責・保安部品の費用を足す。
届く日数は商品ページの到着予定日で確かめます。大きい荷物は配送方法が限られ、通関にも日数がかかることがあります(届く日数の目安)。
返品は、組み立てて乗った時点で「未使用」ではなくなります。理由なしの返品ができるのは「無料返品」の表示がある商品で、未使用・元の梱包などが条件です(返品のやり方)。大型品を送り返す送料も考えておきます。届いた物が説明と違う(スロットルが付いている、速度の設定が説明と違う等)ときは、写真と動画を残して返金・紛争の申請をします。自転車本体の部品の選び方はロードバイク用品の記事も参考になります。
よくある質問
アリエクの電動自転車は日本で乗れますか?
商品によって扱いが違うので、一律には言えません。道路交通法施行規則第1条の3の基準に当てはまる電動アシスト自転車は自転車ですが、スロットル付きや基準に合わないものは、警察庁の説明では「一般原動機付自転車」や「自動車」です。その場合は運転免許・ナンバー・保安部品・自賠責保険などが必要になります。
スロットルを外せば電動アシスト自転車になりますか?
国民生活センターは、スロットルを取り外したり付けたりできるものについて、「スロットルを外したとしても道路交通法上の電動アシスト自転車には該当しません」としています。
モペットをペダルだけでこげば自転車ですか?
自転車にはなりません。2024年の道路交通法の改正で、ペダル付きの原動機付自転車などをペダルだけで走らせることも「運転」に当たると明確にされました。警視庁は、運転には免許やナンバー、ヘルメットなどが「全て」必要としています。
電動キックボードは免許なしで乗れますか?
特定小型原動機付自転車の基準(長さ190cm以下・幅60cm以下、定格出力0.60kW以下、20km/hを超えない等)をすべて満たすものは、16歳以上なら免許なしで運転できます。満たさないものは一般原動機付自転車か自動車です。国土交通省が公開している性能等確認済みの型式の一覧で確かめる方法があります。
TSマークがあれば安心ですか?
国民生活センターと警視庁は、型式認定のTSマークを目安にするよう案内しています。ただし国民生活センターの2017年のテストでは、型式認定を受けていたのにアシスト比率が基準をわずかに超えていた銘柄もありました。表示に加えて、仕様と届いた物を確かめます。
出典
- e-Gov法令検索 道路交通法施行規則 第1条の3(人の力を補うため原動機を用いる自転車の基準)(2026年10月12日確認)
- 警察庁 自転車の安全利用の促進(いわゆるペダル付き原動機付自転車について)(2026年10月12日確認)
- 警察庁 改正道路交通法の概要等(ペダル付き原動機付自転車に関する規定の整備)について 令和6年6月27日 説明資料(PDF)(2026年10月12日確認)
- 警察庁 ペダル付き電動バイクの運転に関する解釈及び留意事項について(通達)令和6年10月31日(PDF)(2026年10月12日確認)
- 警察庁 特定小型原動機付自転車に関する交通ルール等について(2026年10月12日確認)
- 警視庁 「電動アシスト自転車」と「ペダル付き電動バイク」の違いについて(2026年10月12日確認)
- 国土交通省 特定小型原動機付自転車について(性能等確認制度・確認済み型式・不適合車両の一覧)(2026年10月12日確認)
- 国民生活センター 道路交通法の基準に適合しない電動アシスト自転車に注意(2023年10月25日・PDF)(2026年10月12日確認)
- 国民生活センター アシスト比率が道路交通法の基準を超える電動アシスト自転車に注意(2017年6月29日)(2026年10月12日確認)
- カスタムスアンサー1405 課税価格の決定の特例(税関)(2026年10月12日確認)
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